成行は価格を決めずに発注し、指値は価格条件を指定する
成行注文は売買価格を指定しない注文です。指値注文は、現在より安く買う、または高く売る価格条件を指定します。表示価格で確実に取引できるかと、希望価格まで待つかは別の判断です。
| 方式 | 価格の指定 | 確認すること |
|---|---|---|
| 成行 | 指定しない | 表示価格と約定価格の差、受注・約定の可否。すぐに発注しても表示価格での成立は保証されない。 |
| 指値 | 買い・売りの価格条件を指定する | 未約定のまま残る可能性、有効期限、判定に使うBid・Ask。条件に達したように見えても成立したとは限らない。 |

成行・即時・ストリーミングなど、リアルタイムのレートで発注する方式の名称や設定は商品によって異なります。注文名だけで同じ機能と判断せず、使っている商品の説明と画面を確認してください。
DMM FXの「即時」と「成行」は許容幅の設定が違う
DMM FXでは、即時注文には許容スリッページ幅を設定でき、成行注文には設定できません。即時注文は、設定した許容幅を超える価格差などにより不成立になる場合があります。許容幅を設定しても、必ず約定するわけではありません。
同社の注文種類FAQでは、新規の成行注文を出せるのは株アプリ内のFX/CFD取引ツールのみとされています。DMMFX STANDARDでリアルタイムのレートをクリックして新規注文を出す方式は「即時」です。クイック決済・一括決済も成行の扱いなので、即時注文と同じ許容幅を設定できるとは考えないでください。
DMM FXのリスク案内では、成行でも流動性の低下や一定時間のレート更新停止により不成立となる場合が示されています。「成行ならどんな状況でも約定する」「設定した幅が取引全体の損失上限になる」という前提では発注できません。
買いと売りでは、不利になる価格の向きが逆
仮定:米ドル/円の数量は1,000米ドル、表示された買値Askは148.350円、売値Bidは148.330円です。以下は同じ売買方向の表示価格と実際の約定価格を比べた、別々の二つの注文の例です。現在のレート、推奨する価格差、商品の最低数量ではありません。
| 売買 | 表示価格→約定価格 | 1,000米ドルでの差 |
|---|---|---|
| 買い | Ask 148.350円→148.380円 | (148.380-148.350)×1,000=30円不利 |
| 売り | Bid 148.330円→148.300円 | (148.330-148.300)×1,000=30円不利 |
買いは高く、売りは安く約定すると、その表示価格より不利になります。ここでの30円は表示価格からの差で、別途30円の手数料が請求されるという意味ではありません。決済までの損益や、スワップ・手数料を合計した総コストでもありません。許容幅や注文別の失効条件はスリッページの疑問でも確認できます。
指値が成立しないときは、価格・期限・注文状態を照合する
上の表示価格を仮定すると、148.300円の買い指値はAskの下落を待つ条件、148.400円の売り指値はBidの上昇を待つ条件です。DMM FXでは買い注文はAsk、売り注文はBidで約定するため、チャート側の設定も同じ売買方向に合わせます。別の側のレートだけを見て、指値に届いたと判断しないでください。
DMM FXの指値は原則として指定価格で約定します。ただし、同社のリスク案内には、相場状況・取引方法・数量などによって指定価格に達しても約定しない場合や、週明けの最初の配信価格が指値条件を満たしている場合はその配信価格で約定する扱いが示されています。「価格に触れたから必ず指定価格で成立済み」とは判断せず、注文照会と約定履歴を確認します。
指値の有効期限も確認が必要です。DMM FXでは「今日中」「今週中」「無期限」「期間指定」があり、期限を過ぎた注文は失効します。「今日中」は暦日の24時までとは限らず、営業日や夏冬時間の終了時刻に従います。使う商品の画面・期限案内で確認してください。
未約定の指値を残したまま同じ目的の成行・即時注文を追加すると、後から指値も約定して数量が増えるおそれがあります。必要がなくなった注文は取消対象と処理結果を確認してから、次の注文を判断します。
DMMFX STANDARDで発注する前の操作確認
対象はPC用DMMFX STANDARDです。他のツールの画面名称や操作順にはそのまま当てはめられません。
- [選択]で通貨ペアを選び、売買方向と数量を確認する。1Lotが何通貨かと最低数量を画面で読み、通貨数量とLotを混同しない。
- 保有建玉と新規・決済の区別、FIFOの設定を確認する。FIFOでは反対方向の既存ポジションから順に決済されるため、意図しない保有状態にならないか確認する。
- [即時]ならスリッページ設定を確認したうえで、売りはBid、買いはAskのレートをクリックして発注する。レートのクリックが発注操作になるので、数量・売買を先に確認する。
- [指値]なら売買・注文レート・期限を入力して[発注する]へ進み、表示された確認画面の内容が正しければ[注文する]を押す。確認画面を省略する設定もあるため、入力画面での確認を省かない。
- 注文照会・ポジション照会・約定履歴で、受付・成立・失効と残数量を照合する。エラーや通信不安定時は、同じ注文を繰り返す前に現在の状態を確認する。
注文の取消は、既にある建玉の決済とは別
DMMFX STANDARDでは、未約定の指値などの価格・期限の変更は[注文照会]の[変更]から、未約定注文の取消は[取消]から行います。取消の確認画面で[この注文を取り消す]を押し、結果を一覧で確かめます。既に約定した取引を、未約定注文の取消でなかったことにはできません。
買い建玉を閉じるのは売り決済、売り建玉を閉じるのは買い決済です。反対方向の新規注文だけで決済になったと決めず、決済対象を指定して確認します。指値が消えた理由が約定・期限切れ・取消のどれかと、建玉が残っているかを分けて見てください。
損失側の価格条件を置く場合は、逆指値の買い・売りと損切りの価格例で、売買の向きと約定価格のずれを確認してください。指値だけで損失側の注文も設定済みとは考えず、残る建玉と決済条件を確認してください。
成行・指値・即時注文の参考資料
情報の基準日:2026年10月20日。DMM FXの条件とSTANDARDの操作は、記載した商品・ツールの範囲です。
- 外為どっとコム:指値・逆指値・成行注文 — 価格指定の違い、新規と決済での使い方。
- DMM FX:注文の種類 — 即時と成行の許容幅、新規成行の対象ツール。
- DMMFX STANDARD:新規注文 — 即時・指値の入力、FIFO設定、発注操作。
- DMM FX:注文価格に達したのに約定しないとき — 売買ごとのBid・Askとチャート設定。
- DMM FX:指値・逆指値のスリッページ — 指値の原則と逆指値の価格ずれ。
- DMM FX:取引リスク — 指値の例外、不成立、流動性・システムなどの制約。
- DMM FX:注文の有効期限 — 営業日と夏冬時間、期限切れの扱い。
- DMMFX STANDARD:注文変更・取消 — 未約定注文の価格・期限変更と取消操作。
- DMM FX:新規・決済と履歴 — 決済対象の指定とポジション照会・約定履歴。
- 金融庁:FXの仕組みとリスク — 相場・金利・システム、証拠金を上回る損失の可能性。