pips・呼値・Lotは何が違う?
pipsは通貨ペアの価格の値幅を表す単位です。pips数だけでは、何円の損益になるかは決まりません。1pipが表す値幅と、何通貨を取引するかを組み合わせて計算します。
- pips:価格変動やスプレッドの幅。1pipが何円・何ドルかは取引会社や通貨ペアの説明で確認します。
- 呼値:その商品の価格を刻む単位。画面の末尾が一つ動く幅と、1pipの幅が同じとは限りません。
- Lot・枚・通貨数量:取引する数量。同じ1Lotでも商品ごとに何通貨かが異なるため、まず通貨数量へ直します。
例えば1pip=0.01円なら、150.000円から150.001円への0.001円の変化は0.1pipです。画面の小数点以下の桁数だけを見て、末尾の一つの変化を必ず1pipと数えないでください。Lot・枚・通貨単位も価格の幅とは別です。

同じ0.10円の値幅でもpips数は異なる
DMM FXの用語集は、米ドル/円やクロス円の1pipを0.01円(1銭)としています。外為どっとコムのpips解説は、同社の円絡みペアについて0.001円(0.1銭)としています。
| 公式説明 | 1pipの値幅 | 0.10円の幅 |
|---|---|---|
| DMM FX用語集 | 0.01円 1銭 | 10pips |
| 外為どっとコムの解説 | 0.001円 0.1銭 | 100pips |
同じ0.10円の価格差、同じ1,000米ドルなら、どちらの数え方でも価格差の金額は100円です。pips数が10倍だから利益も10倍、とはなりません。SNSや別会社の記事の「10pips」を自分の注文欄へ移す前に、その商品の価格幅に直して照合してください。
1pip・10pipsはいくら?数量別の計算
円ペアの価格差の金額は「pips数×1pipの値幅(円)×通貨数量」です。1pip=0.01円なら、10pips=0.10円です。1,000通貨では10×0.01×1,000=100円、1万通貨では1,000円になります。
| 取引する米ドル数量 | 1pip 0.01円の幅 | 10pips 0.10円の幅 |
|---|---|---|
| 1,000米ドル | 10円 | 100円 |
| 1万米ドル | 100円 | 1,000円 |
1pip=0.001円とする定義なら、1,000米ドルに対する1pipの価格差は1円です。注文画面で使う定義を確認してから計算してください。表の数量は計算条件で、最低取引数量や推奨数量ではありません。
利益か損失かは、買い・売りと実際の新規・決済の価格で決まります。米ドル/円を150.00円で1,000米ドル新規取引し、150.10円で決済したと仮定すると、買いは(150.10−150.00)×1,000=+100円、売りは(150.00−150.10)×1,000=−100円です。149.90円で決済すれば、買いは−100円、売りは+100円となります。
表と価格例は為替差損益だけで、スワップや手数料等を含みません。価格は仮定で、現在のレートや実績ではありません。新規・決済の実約定価格を使う場合、そこに含まれるスプレッドの影響を、同じ費用としてもう一度差し引かないようにします。
ユーロ/米ドルは米ドル損益から円へ換算
外貨同士のペアでは、価格差に数量を掛けて得られる金額の通貨を確認します。EUR/USDは1ユーロに対する米ドルの価格なので、ユーロ数量を掛けた結果は米ドルです。円ペアの結果をそのまま円として読まないでください。
外為どっとコムの解説ではEUR/USDの1pipは0.00001米ドルです。この定義なら100pips=0.001米ドル/ユーロ。1,000ユーロの建玉で、その幅が利益方向に生じて決済した場合、100×0.00001×1,000=1米ドルの為替差益です。1万ユーロなら10米ドルになります。
1米ドルの差益を1米ドル=150円で円換算すると仮定すれば150円、145円なら145円です。逆方向の価格差で1米ドルの差損なら、150円換算で−150円となります。換算レートも仮定です。実際の口座では、商品の円換算レート・換算時点・端数処理と、スワップや費用の受払いを取引条件と履歴で確認してください。
pipsで比較・注文するときの4つの確認
- 商品・通貨ペア・欄の単位を確認する。pips、ポイント、銭、円、価格そのもののどれを入力する欄かを読みます。1pipの幅と、入力できる刻みも確認してください。
- Lot・枚を通貨数量へ直す。通常・ミニ等の商品区分を確認します。同じpips数でも数量が10倍なら、同じ価格幅の金額も10倍です。
- 価格差と損益の通貨を計算する。pips数×1pipの値幅×数量で確認します。外貨で出る結果は円換算も行い、スワップ・手数料等と区別してください。
- 入力内容と約定結果を照合する。新規か決済か、買いか売りか、数量、価格条件を確認して発注します。注文を受け付けた表示だけで判断せず、注文照会・建玉・約定履歴で実際の結果を確かめます。
DMM FXのFAQでは100.000円から100.005円へのずれを0.5pipsとしています。1pip=0.01円の定義なら0.5×0.01=0.005円で、1,000米ドルに対する価格差は5円です。同社の即時注文ではスリッページ許容幅を設定できます。設定を有効にした即時注文で許容幅を超えると不成立になります。設定値だけで約定済みと判断しないでください。
逆指値は指定価格どおりの決済を保証しません。相場急変・流動性低下・システム障害等で不利な価格で約定したり決済が困難になったりし、預けた証拠金を超える損失が生じる場合もあります。計算上の損失額を上限と考えず、実際の約定差と履歴も確認してください。
pipsの定義・計算・注文条件の参考資料
- DMM FX用語集:pips — 円ペアの1pip=0.01円と価格幅の読み方。
- 外為どっとコム:pipsの定義と損益計算 — 同社の円ペア・外貨ペアの定義と会社による違い。
- JFX FAQ:pip損益 — 対円と対円以外の計算、円換算の考え方。
- DMM FX FAQ:スリッページ — pipsによる価格差と即時注文の許容幅。
- DMM FX FAQ:注文レートと約定 — 買いAsk・売りBidとチャート表示の違い。
- DMMFX STANDARD:新規注文 — 商品区分と通貨数量、注文入力欄。
- DMM FX:取引に関わるリスク — 逆指値・流動性・システムと約定価格のずれ。
- 金融庁:FXの仕組みとリスク — 元本・利益非保証と証拠金を超える損失。
情報の基準日:2026年10月24日。取引会社・商品・ツールごとに単位と条件を確認してください。